それでも生きる。

デイサービス勤務の理学療法士がゆるくて、ふかーい、人生哲学を発信していきます。

都道府県の奇跡

日本の47都道府県の地図のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

 

わたしの働いている、

 

デイサービスには

 

ある80台後半のおばあさんが

 

通っているんだけども、

 

そのおばあさんは、

 

わたしが今の職場で

 

勤めていた当初(だいたい1年と半年前くらいかな)、

 

すごーく鬱々しい感じで、

 

リハビリをしているときの会話も、

 

すごーくネガティブで、

 

家での家事に関しても、

 

『食事とか掃除とかやってみませんかねー』

 

という提案に対しても

 

『怖くてできません』

 

『心臓がドキドキしたらどうしよう』

 

というような、

 

本人はやりたいとは言うけれども、

 

そこには心臓を手術した既往とか、

 

不安とか、

 

いろんなものが、

 

あいまっていて、

 

リハビリ場面では、

 

屋外歩行も、立っての作業も、

 

出来てはいて、わたしが見る感じでは、

 

家事もできるんじゃないかなーという、

 

感覚というか、

 

そんなものがあって、

 

でも、リハビリ側の思うできると、

 

本人の思うできるというものの間には、

 

大きな乖離みたいなのがあって、

 

どうやったら、自分自身で、

 

行動に移せるようになるのかなぁというものが、

 

悶々とあったんですね。

 

キングオブネガティブ

 

んで、そのあばあさんはキングオブネガティブで、

 

かつ、敏感だから、

 

(わたしの5倍以上はね)

 

ちょっとした言葉や身体症状にも反応しちゃって、

 

足に浮腫ができたことで、

 

軽いものなんだけど、

 

心配性で、すぐに病院に行ったり、

 

足の静脈瘤に関しても、

 

『私はもう死んでしまうかもしれない』

 

と、思い込んでしまうような、

 

そんな人で、

 

だから、自宅での運動とか、

 

もともとやっていた家事とかにも、

 

消極的で、できるわけがないし、

 

続けられる自信もない

 

というマインドは、

 

なかなか変えることが難しかったんですね。。。

 

都道府県。。。

 

それで、ある日のリハビリで、なんだけど、

 

他の利用者さんと、都道府県を言い合うような、

 

記憶の訓練を行ってみたんだけど、

 

その、キングオブネガティブのおばあさんは、

 

案の定、全く答えることもできず

 

(たしか、福島県も答えることができず。。。)

 

自分が住んでる場所すらも、

 

答えることができないことに、

 

残念がって、いて、

 

それに対して、他の利用者さんは、

 

ポンポンと、スラスラと、

 

答えられて、

 

まぁ、そのときの、あのあばあさんの、

 

あっけらかんとした、

 

こんなこともわからないのか、

 

という、

 

めじりにしわをよせた表情が、

 

笑ってはいるんだけども、

 

喜びとは真逆の、

 

そんな、感情が

 

わたしにも伝わってしまいまして。。。

 

んで、運動よりも都道府県を覚える特訓が始めてみた。

 

んで、それから、そのおばあさんと一緒に、

 

まずは東北地方を覚えるという、

 

雑学的なものを、

 

わたしとともに働く同僚は、

 

やり始めて、

 

最初はなかなか、覚えることが出来なかったんだけども、

 

おもしろいことに、

 

そのおばあさんはすごーく心配性な、

 

おばあさんなもんだから、

 

リハビリの時が一種の、

 

テストの日みたいな、

 

そんなもので、毎週、繰り返し、

 

やっていくうちに、

 

時間はかかったんだけども、

 

47都道府県をいえるようになって、

 

そして、

 

挙句の果てには、

 

都道府県の有名なものとか、

 

観光地とか、特産品とか、

 

そんなものまで、自分で覚えてきて、

 

気づいたら、私と、同僚がわからないことまで、

 

わかるようになってしまい、

 

わたしたちが、

 

なんか勉強になっちゃっている、

 

そんな逆のリハビリになっている状況でして。。。

 

繰り返しが自信になるのでは。。。

 

そのあばあさんは、

 

今では、福島県の市区町村名を覚える

 

みたいな、

 

だんだん、マニアックなところまで、

 

始めていて、、、

 

おもしろいことに、都道府県を覚えた、

 

5倍速くらいの速さで覚えている状況でして、

 

本人としても、

 

一回ではできないけど、

 

繰り返せばできるというような、

 

そんな感覚がわかっている。

 

そして、

 

一緒に世界も覚えちゃいましょう。

 

と、リハビリを通して、

 

世界制覇を企んでいる

 

そんな状況でして。。。

 

(これを一般的なリハビリと名乗っていいものなのか。。。)

 

それからというものの、

 

気づいたら、地道に自宅のことでも、

 

以前はやっていたことに、

 

チャレンジを初めて、

 

1年という時間をかけて、

 

いまでは、自宅で食事を作っているし、

 

掃除もしている。

 

家族と買い物にも出かけているし、

 

家の前を少し歩いている、

 

毎日、都道府県や福島県の市区町村名を

 

紙に30分間書いて覚える練習をしている。

 

1年半前のあのときのおばあさんと、

 

いまのおばあさんでは、

 

行動というものが全く別人で、

 

一つのことが出来るようになるというのは、

 

べつのことにつながっているんじゃないかと、

 

考えてしまうわたしで。。。

 

ひとつの努力やできることが、自分の能力を最大限に引き出すのではないのだろうか。

 

わたしもそうなんだけども、

 

自信というものが、今でもわからないし、

 

理学療法士という仕事をしているけども、

 

自分より知識や技術のある人なんて、

 

いっぱいいる、でも、

 

大事なことは、

 

自信をつけようとするんじゃなくて、

 

ひとつのことでもほかの人よりも知る努力をする

 

そんなものがべつの何かにつながる

 

と思っている私で。

 

その一つのことでも知ることができたら、

 

べつのことでも、覚えることの

 

好奇心みたいなものが出来て、

 

それは覚えること以外にも、

 

運動でも、

 

資格でも、

 

やったことないものでも。

 

そんなものへでも、

 

つづければ出来るようになるんじゃないか。と。

 

そして、それを続けているうちに、

 

わかることがたくさん増えてきて、

 

気づいたら自信のある人のように見えている。

 

それが自信とよばれるものなのかもしれない。

 

そんなことを

 

このあばあさんとのリハビリを通して、

 

なにか、

 

大切なことを、

 

ひとつのことを、がんばること。

 

続けること、努力というものの意味を、

 

学ばせていただいている、

 

そんな私です。。。

 

負けたら終わりじゃなくて

 

やめたら終わりなんだよね

 

どんな夢でも叶える魔法

 

それは続けること

 

苦しみ 悲しみ

 

その先見える光

 

自分の道 ずっとずっとコンティニュー

 

SEAMO Continue より~

 

youtu.be

 

 

 続ける努力。。。

 

ブログも31記事目。。。

 

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つなげる努力。。。100記事目には見てる視点も変わるかな。。。

 

意味を見つけていこう。。。